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「街の電気屋」である誇り。暮らしに寄り添い、信頼をつなぐ仕事 ― 有限会社 みやでん 代表取締役 宮崎 慎也


地域の困りごとに応える

榎本氏: すごく地域に密着されていますね。

宮崎氏: 商圏は500メートル圏内が中心で、ご近所の高齢の方が主なお客さんです。昔からあるお店だから、「あそこなら安心」と思っていただけるよう、顔の見える関係を大事にしています。

榎本氏: 新しいお客さんとの関係づくりで意識していることは?

宮崎氏: 若い方には「それならYouTubeでやり方見てごらん」とお伝えすることも。無理に売り込まないんです。その代わり、お年寄りには「危ないから任せてください」としっかり対応します。相手に合わせて「どうすれば力になれるか」を考える。それがうちのスタイルです。

榎本氏: まさに信頼が軸になってるお仕事なんですね。

宮崎氏: はい。お宅に上がらせていただく仕事なので、礼儀や配慮も重要です。次に訪問したときに提案しやすくするために家電の状況を確認しますが、見すぎると怪しまれる(笑)。だからこそ「人柄」がすごく大切なんです。


「ありがとう」が原動力

榎本氏: 従業員の方のやりがいって、どんなところにありますか?

宮崎氏: 一番は「ありがとう」の一言ですね。お客さんの目の前で作業するので、すぐに反応がもらえるんですよ。配線の不具合を直す『謎解き』みたいな仕事もあって、うまくいったときの達成感は大きいです。

榎本氏: 街の電気屋ならではの喜びですね。

宮崎氏: はい。家での作業中とかも、お客さんが見ててくれるんですよ。「細かいことやってるな」って感じで。そこで技術的なことを解決すると、感心してもらえたりするのが、また嬉しいんですよね。

榎本氏: ちなみに、同業他社との差別化はどうお考えですか?

宮崎氏: 街の電気屋同士は『ライバル』というより『仲間』です。商品を融通し合ったり、大きな仕事を協力して進めたり。敵ではなく、地域を一緒に支える存在なんですよ。競合は量販店ですが、うちは「サービス」で勝負しています。



信頼を未来へつなぐ

榎本氏: 今後、どんな会社にしていきたいとお考えですか?

宮崎氏: うちは父の代から45年以上続いている会社です。その間ずっと、目の前のお客様に満足していただくことを大切にしてきました。自分もその信念を引き継いで、誰かの生活のそばにいられる、そんな会社にしていきたいですね。


Pick up:

「屋根が壊れていると言われたけど、本当か見てくれない?」──最近増えている訪問詐欺の被害を未然に防ぐため、みやでんにはこんな相談も届く。

別の日には「照明がつかない」と連絡があり、伺うと原因は単なる器具の不具合。しかしそれ以上に、誰かに会いたかったのだろうと、宮崎氏は世間話に時間を使ったという。

また、「スイッチ交換できますか?」と、ホームページを印刷して来店したお客様もいた。ネットで見た小さな一言が、誰かの一歩を後押しすることもある。

どのエピソードにも共通するのは、依頼の奥にある『暮らしの気配』に気づけること。
売るより先に、まず人とつながる。顔の見える商売だからこそ、仕事は『お客さんの暮らしそのもの』に触れていく。接客や地域に寄り添う仕事に興味がある人にとって、ここはきっと特別な職場だ。



プロフィール


氏名:宮崎 慎也(みやざきしんや)
役職:代表取締役
生年月日:1973年12月25日
出身地:東京都
座右の銘:従業員は家族


略歴

高校卒業後(株)リコーに就職、複写機用の半導体の設計に従事、新規事業のマーケティングを経て現在の有限会社みやでんに就職、家電販売、電気工事に従事し、令和6年に父親から引き継ぎ代表取締役に就任。


会社概要

社名:有限会社みやでん
本社所在地: 東京都目黒区中目黒4-5-2
設立年月:1979年11月
業種分類:サービス
代表:宮崎 慎也(みやざきしんや)
従業員数:3名
事業概要:家電販売、電気工事
WEBサイト:https://miyaden.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/miyaden.nakameguro/

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榎本ゆいな

榎本ゆいな

SNS総フォロワー11万人超!経営者の本音を引き出す、才色兼備の名インタビュアー

榎本 ゆいなさん(えのもと ゆいな)は、2002年6月16日生まれ、福岡県出身のモデル・タレントです。現在、大学に在学しながら、ジャストプロに所属。2022年4月からはTBSテレビ『王様のブランチ』でリポーターとして活躍されています。明るく親しみやすいキャラクターで視聴者の支持を集めています。また、2024年9月4日放送のTBS『水曜日のダウンタウン』では芸人・ひょうろくさんとの共演がSNSで大きな話題となり、SNS上でも大きな注目を浴びました。プライベートでは読書やゲーム、カフェ巡りなど多彩な趣味を持ち、X(旧Twitter)では3.5万人、Instagramでは7.4万人のフォロワーから日々温かいメッセージや反応が寄せられています。(2025年3月現在)今回、榎本さんにインタビュアーをお願いしたいと考えたのは、リポーターとして培われた、相手の言葉を引き出す力、そして、自然な言葉で伝える力に魅力を感じたからです。普段はなかなか社員に直接伝えきれない考えを、榎本さんが引き出し、読者(社員の皆様、そして未来の仲間となるかもしれない方々)に届けてくださることを期待しています。また、榎本さんの持つ親しみやすさは、インタビュー記事をより身近なものにし、経営者のビジョンや想いをより深く、より多くの人々に伝える力となるでしょう。テレビとSNSで培われた榎本さんの発信力は、インタビュー記事を通じて社内の一体感を高めるとともに、企業の魅力を社外に発信し、未来の仲間との出会いを生み出すきっかけにもなると信じています。

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