プレジデントオフィス

医療・福祉

患者の心に届く施術を ―柏崎院長が伝える整骨院の信念― 高輪整骨院 院長 柏崎 健

整骨院は「痛みを取る場所」―そんなイメージを覆す、心までほぐすケアを実践する柏崎院長。

その原点には、大切な家族との別れや、地域への深い感謝がありました。

学生から高齢者まで、幅広い世代に愛される理由と、スタッフと共に目指す未来とは。

人と人をつなぐ施術の真髄に迫ります。


心と身体を整える整骨院

榎本氏: 事業内容と特徴について教えていただけますか?

柏崎氏: はい、整骨院を運営しておりまして、患者さんの身体の痛みだけでなく、気持ちも楽になっていただけるような施術を心がけています。特に、スポーツ選手のメンタルケアにも力を入れています。先日も、当院に通っていた高校生が東京都の激戦区で優勝し、全国大会に出場しました。


地域と共に成長する院づくり

榎本氏: 「気持ちも」というのは珍しいですね。患者さんは学生さんが多いのですか?

柏崎氏: そうですね。下は3歳から、上は96歳のおばあちゃんまで、幅広い年齢層の患者さんが通われています。一般の患者さんの口コミがきっかけで、スポーツ選手の来院にもつながって、地元で有名な野球チームやバスケチーム、陸上の名門校の生徒も来てくれるようになりました。今では甲子園で優勝旗を手にするような選手も輩出しています。

榎本氏: 地域密着型で、口コミで広がっているのですね。

柏崎氏: はい。開業して18年になります。以前はこの地域に整骨院に行く習慣があまりありませんでした。今では朝一番からおばあちゃんたちが並んでくれるようになり、本当に変わりました。



悲しみを力に変えて

榎本氏: 柏崎さんがこのお仕事を始められたきっかけは何だったのですか?

柏崎氏: もともと商社に勤めていたのですが、私の子どもが先天性の病気で亡くなりました。その子が順天堂大学病院でマッサージを受けるうちに麻痺が改善していくのを目の当たりにし、医学を学びたいと思ったんです。商社に勤めながら3年間マッサージの学校に通い、免許を取得しました。その後、業界で有名な先生からお声がけいただき、開業に至りました。

榎本氏: そうだったのですね。患者さんからはどんな声をいただきますか?

柏崎氏: 試合に出る選手からは「先生、本当に助かりました」と言われるのは一番嬉しいですね。商社時代は「ありがとう」と言われるまでに時間がかかりましたが、この仕事では毎日「ありがとう」と言っていただけます。それが、大変ですが日々疲れを感じない理由です。


心のケアが生む信頼

榎本氏: 「心もほぐす」ことを大切にされているのは、そのご経験からなのですね。

柏崎氏: そうですね。形だけの「ありがとうございました」では意味がないと思っています。以前、仕事で疲弊し円形脱毛症に悩む女性の患者さんがいらっしゃいました。施術だけでなく、心の問題にも寄り添い、自分の経験も話しました。すると彼女は「毎日でも通いたい」と言ってくれるほど前向きになってくれました。選手たちも、試合前の不安を抱えていることが多いので、「安全な場所はここだけじゃないんだよ」と話すことで、気持ちが楽になり、パフォーマンスも変わってくるんです。心と体は繋がっていると強く感じています。

榎本氏: なるほど、患者さんが前向きになることで、治りも早くなるのですね。心理学も学ばれたとか。

柏崎氏: はい。大学の授業で心理学に触れ、面白くなって独学で学びました。患者さんとのコミュニケーションに活かしています。選手が怪我で落ち込んでいる時も、「あなたはこんな治療をしたいんでしょ?」と前向きな言葉をかけると、驚くほどモチベーションが上がっていくんです。


熱意あふれるスタッフが支える現場

榎本氏: 患者さんとの深い信頼関係があるからこそですね。スタッフの方々にはどんなことを伝えていらっしゃいますか?

柏崎氏: うちには20代前半から半ばのスタッフが6人います。みんな明るくて、患者さんにも本当によく頑張ってくれます。スタッフには「ミスをしても、素直に謝り、元気に受け入れ、元気に返す」ことをモットーにしています。夜遅くまで残って技術指導を求めるスタッフも多く、熱意にあふれています。


地域の未来を育てるために

榎本氏: 素晴らしいスタッフさんたちですね。今後、どのようなビジョンをお持ちですか?

柏崎氏: 今はスポーツ選手のトレーナーの方への派遣も考えています。また、施術場所が限られているため、店舗を1~2店舗増やし、学生団体専門や一般の方も受け入れられるような場所も作れたらと思っています。

榎本氏: 店舗が増えると、柏崎さんご自身が見られない部分も増えると思いますが、その点はどのように?

柏崎氏: その時は、有望なスタッフと密にコミュニケーションをとり、講習会などを通じて技術指導を続けていきます。人材を育成し、私がいなくても地域の中で、様々な場所で活躍できるような人材を輩出していきたいです。

榎本氏: 患者さんが増えても、「地域密着型」「お客様ファースト」という考え方は変わらないのですね。

柏崎氏: はい、その考えをもっと多くの人に発信していきたいです。近隣の中学校だけでなく、六本木の中学生まで来てくれるのは、本当にありがたいことです。学校の先生方も「何かあったら病院に行く前にまず先生に診てもらって」と言ってくださるんです。その感謝の気持ちが、私を突き動かす原動力です。




プロフィール


氏名:柏崎 健(かしわざきたけし)
役職:院長
生年月日:1977年9月18日
出身地:千葉県
愛読書:致知

略歴

商社勤務を経て整骨の道へ。子どもの医療経験をきっかけに資格取得。地域密着の整骨院を20年近く運営。肩こり・腰痛からスポーツ障害まで豊富な症例を対応。患者一人ひとりに寄り添う施術を実践しています。


施設概要

社名:高輪整骨院(たかなわせいこついん)
本社所在地: 東京都港区高輪1-5-16
業種分類:医療・福祉
院長:柏崎 健(かしわざきたけし)
設立年月:2007年8月
従業員数:3名
WEBサイト:https://www.takanawa-ost.com/

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
榎本ゆいな

榎本ゆいな

SNS総フォロワー11万人超!経営者の本音を引き出す、才色兼備の名インタビュアー

榎本 ゆいなさん(えのもと ゆいな)は、2002年6月16日生まれ、福岡県出身のモデル・タレントです。現在、大学に在学しながら、ジャストプロに所属。2022年4月からはTBSテレビ『王様のブランチ』でリポーターとして活躍されています。明るく親しみやすいキャラクターで視聴者の支持を集めています。また、2024年9月4日放送のTBS『水曜日のダウンタウン』では芸人・ひょうろくさんとの共演がSNSで大きな話題となり、SNS上でも大きな注目を浴びました。プライベートでは読書やゲーム、カフェ巡りなど多彩な趣味を持ち、X(旧Twitter)では3.5万人、Instagramでは7.4万人のフォロワーから日々温かいメッセージや反応が寄せられています。(2025年3月現在)今回、榎本さんにインタビュアーをお願いしたいと考えたのは、リポーターとして培われた、相手の言葉を引き出す力、そして、自然な言葉で伝える力に魅力を感じたからです。普段はなかなか社員に直接伝えきれない考えを、榎本さんが引き出し、読者(社員の皆様、そして未来の仲間となるかもしれない方々)に届けてくださることを期待しています。また、榎本さんの持つ親しみやすさは、インタビュー記事をより身近なものにし、経営者のビジョンや想いをより深く、より多くの人々に伝える力となるでしょう。テレビとSNSで培われた榎本さんの発信力は、インタビュー記事を通じて社内の一体感を高めるとともに、企業の魅力を社外に発信し、未来の仲間との出会いを生み出すきっかけにもなると信じています。

  1. 「また来たい」を追求!島村氏が語る就労継続支援B型の魅力― しまけんカンパニー株式会社 代表取締役 島村 健司

  2. 「街の電気屋」である誇り。暮らしに寄り添い、信頼をつなぐ仕事 ― 有限会社 みやでん 代表取締役 宮崎 慎也

  3. “本質を整える”という選択―神楽坂矢来整骨院の信頼哲学― 神楽坂矢来整骨院 院長 増田 豊

RECOMMEND
RANKING
DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
PAGE TOP