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答えを出さないコンサル?鬼頭氏が挑む経営支援の真実-株式会社 ビジネス・プラットフォーム 代表取締役 鬼頭 孝幸

「敢えて答えを出さないコンサル」―そう聞けば思わず首をかしげるかもしれません。
大手ファームで数億円規模の案件を経験した鬼頭孝幸氏が独立後に選んだのは、意外にも『伴走型』スタイル。
その手法とは?なぜ結婚相談所まで手掛けるのか?常識を覆す挑戦の裏側に迫ります。



独立のきっかけと背景

榎本氏: 事業内容について教えていただけますか。

鬼頭氏: 弊社は経営コンサルティングを中心に活動しています。私は大学卒業後、コンサルティングファームに新卒で入社してから、30年近くコンサルティング一筋です。いくつかのファームを経験し、2013年にこの会社を立ち上げ、2023年に完全に独立しました。

榎本氏: 独立のきっかけは何だったのでしょうか。

鬼頭氏: 大手ファームでは案件の規模が大きく、1件数千万円から億単位の費用がかかります。一方で、中堅・中小企業からもご相談をいただくことが多かったのですが、その金額ではなかなか依頼できない。困っている方々を支援したいと思い、自分でコンサルティングを始めたのがきっかけです。加えて、ファームは近年コンプライアンスが厳しくなり、熱い議論や厳しい指導すらパワハラと捉えられることも増えました。本当にお客様のためになる仕事がやりづらくなったというのも大きな理由です。



少数精鋭のコンサル

榎本氏: テ現場のリアルなお話ですね。独立後はどのような体制で進めているのですか。

鬼頭氏: 基本は私一人ですが、案件ごとに信頼できる仲間とチームを組んでいます。大手のファームのように若手を大量にアサインして費用を膨らませるのではなく、経験と専門性を持つ人材だけを集め、必要最小限のメンバーで効率的に進めています。AIなども活用し、リサーチや分析の省力化を図りながら、クライアントにとって本当に価値のある部分に集中しているのが特徴です。



伴走型コンサルティングに込めた想い

榎本氏: 効率性と専門性を兼ね備えたスタイルですね。改めて御社のコンサルティングの特徴を伺えますか。

鬼頭氏: 一言でいうと「伴走型」です。コンサルタントは戦略を示すことはできますが、最終的に実行するのはクライアントです。これはダイエットと同じで、どんなに優秀なトレーナーがいても本人が努力しなければ成果は出ません。我々はジムのトレーナーのように、クライアントが自ら動き成果を出せるよう徹底的にサポートします。課題が曖昧な場合は「どこを目指すのか」という目標設定から一緒に考え、納得感を持って取り組めるようにする点も大切にしています。

榎本氏: 対話やコミュニケーションを重視されているのですね。

鬼頭氏: 実は多くの経営者は課題や解決策をある程度分かっているんです。ただ、自分だけでは決めきれないことが多い。そこで我々が第三者として背中を押す。対話を通じて「確かにこれで行こう」と腹落ちできるようにするのが役割です。ですから、単に答えを出すコンサルではなく、共に考え、伴走するスタイルを大事にしています。



成果を出す難しさ

榎本氏: 難しさを感じるのはどんな点でしょうか。

鬼頭氏: やはり成果が出るかどうかは最終的にクライアント次第という点です。どんなに良いプランでも実行されなければ結果は出ません。また、大企業の場合は社内政治も絡みます。依頼主が満足しても、反対勢力によって潰されるケースもあります。人と人との相性や信頼関係の構築も重要ですね。



感謝と信頼がやりがい

榎本氏: それでも続けるやりがいは何でしょうか。

鬼頭氏: やはり成果が出て「ありがとう」と言っていただける瞬間ですね。クライアントの会社が新聞に取り上げられたり、実際に業績が伸びたりするのを見ると、自分のことのように嬉しいです。信頼関係が長く続き、何年経っても一緒に食事をするような関係性を築けることも大きな喜びです。



今後の展望と社会課題解決

榎本氏: 今後の展望について教えてください。

鬼頭氏: コンサルティングは続けつつ、外部の専門家とのネットワークを強化して、より幅広い領域に対応できる体制を作っていきます。例えばSNS運用やデジタルマーケティングなど、中小企業にはリソースが足りない分野も多い。そうした部分を外部の力と連携して支援したいですね。また、社会課題解決にも関心があり、最近は二次流通ビジネスや結婚相談所といった新しい事業も始めました。循環型経済の確立や少子化といった課題に対して、少しでもその解決に貢献できればと思っています。



対話と伴走を重視する姿勢

榎本氏: 最後に、読者に伝えたいメッセージをお願いします。

鬼頭氏: 我々は答えを押し付けるコンサルではありません。対話と伴走を重視し、経営者や企業が本当に実現したい姿に向かって一緒に進んでいく存在です。特効薬のような答えを求める方には合わないかもしれませんが、長期的に信頼できるパートナーを探している方には、最適な存在になれると自負しています。





Pick up:
誠実に寄り添う伴走型コンサル・鬼頭孝幸氏の後ろ姿

華々しい経歴の表舞台に立ちながらも、鬼頭氏の真価はその後ろ姿に宿る。大手ファームで培った知見を振りかざすのではなく、常に誠実に寄り添い、答えを押し付けず対話を重んじる伴走型の姿勢を崩さない。厳しい環境で鍛えられた責任感と行動力に加え、社会課題への意識も高く、二次流通や結婚相談所といった異色の事業にも果敢に挑む柔軟さを備える。経営者の隣に静かに立ち、共に悩み、共に歩むその後ろ姿は、コンサルタントという肩書きを超えて『信頼できるパートナー』としての人間性を映し出している。





プロフィール


氏名:鬼頭 孝幸(きとうたかゆき)
役職:代表取締役

略歴

1997年東大法学部卒業後、アクセンチュアを皮切りにプロトレード創業、ローランド・ベルガー、デロイト、L.E.K.など複数のグローバルファームでのパートナーを経て、2013年にビジネス・プラットフォームを設立。その後も複数企業の代表や顧問に就任。


法人概要

本人名:株式会社ビジネス・プラットフォーム
所在地:東京都港区北青山2-12-8 BIZSMART青山240
業種分類:コンサルティング
WEBサイト:https://bpf-corp.co.jp/

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榎本ゆいな

榎本ゆいな

SNS総フォロワー11万人超!経営者の本音を引き出す、才色兼備の名インタビュアー

榎本 ゆいなさん(えのもと ゆいな)は、2002年6月16日生まれ、福岡県出身のモデル・タレントです。現在、大学に在学しながら、ジャストプロに所属。2022年4月からはTBSテレビ『王様のブランチ』でリポーターとして活躍されています。明るく親しみやすいキャラクターで視聴者の支持を集めています。また、2024年9月4日放送のTBS『水曜日のダウンタウン』では芸人・ひょうろくさんとの共演がSNSで大きな話題となり、SNS上でも大きな注目を浴びました。プライベートでは読書やゲーム、カフェ巡りなど多彩な趣味を持ち、X(旧Twitter)では3.5万人、Instagramでは7.4万人のフォロワーから日々温かいメッセージや反応が寄せられています。(2025年9月現在)今回、榎本さんにインタビュアーをお願いしたいと考えたのは、リポーターとして培われた、相手の言葉を引き出す力、そして、自然な言葉で伝える力に魅力を感じたからです。普段はなかなか社員に直接伝えきれない考えを、榎本さんが引き出し、読者(社員の皆様、そして未来の仲間となるかもしれない方々)に届けてくださることを期待しています。また、榎本さんの持つ親しみやすさは、インタビュー記事をより身近なものにし、経営者のビジョンや想いをより深く、より多くの人々に伝える力となるでしょう。テレビとSNSで培われた榎本さんの発信力は、インタビュー記事を通じて社内の一体感を高めるとともに、企業の魅力を社外に発信し、未来の仲間との出会いを生み出すきっかけにもなると信じています。

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