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不動産・建設・設備

適正価格と確かな技術で築く 信頼され続ける建設会社の新たな姿 ― 鳶正総合建設 代表 奥山 貴正

「大手の見積もりは半額でできる?」「建設業界の9割はごまかされている?」

――そんな驚きの言葉を口にするのは、鳶正総合建設・奥山貴正代表。

祖父譲りの職人魂を胸に、足場から解体まで一式自社施工に挑むその姿勢の裏には、建設業界の『闇』を正す強い使命感がありました。

果たして奥山氏が語る本音とは。


総合建設業としての事業展開

榎本氏: 御社の事業内容から教えていただけますか。

奥山氏: うちは総合建設業で、足場工事を中心に倉庫の造作、型枠、解体工事、リフォームなど幅広く手掛けています。基本的には一式を自社で完結できる体制を取っていて、足場から塗装まで自分たちで施工できるのが強みです。お客様からすれば複数業者に依頼する手間がなく、工期やコスト面でもメリットが大きいんです。実際「最初から最後まで任せられて安心」と言っていただけるのは大きな励みですね。

榎本氏: 足場にも力を注がれているんですね。

奥山氏: そうですね。足場は工期も短く、天候次第で動ける柔軟さがあるんです。ただ、やってみると奥が深くて、組み方や解体の仕方は人によって全然違う。経験で覚えるしかない世界なので、毎日現場で手を動かしながら磨いてきました。自分は「ただ早く終わらせればいい」とは思っていなくて、いかに安全に、美しく仕上げるかにこだわってきました。そういう積み重ねが信頼を生むと思っています。


祖父の背中と多能工の信念

榎本氏: 総合建設として幅広く手掛ける理由はどこにありますか。

奥山氏: 自分の祖父が『鳶』と呼ばれる職人で、81歳まで現役でやっていました。子どもの頃からその背中を見て「何でもできる人になれ」と言われてきたんです。足場だけではなく、解体も型枠も塗装も全部できるようにしてきました。実際、一つの分野に特化していると景気の波に左右されやすいんですが、幅広くできれば安定しますし、お客様からも「一社で全部任せられる」と喜んでいただけます。私自身も「困ったときに必ず頼れる存在になりたい」という想いが強く、そのために技術の幅を広げてきました。



正直価格で信頼を築く

榎本氏: 徹底して自社施工にこだわられているのですね。

奥山氏: はい。中抜きがなく、余計な費用をかけずに適正価格で提供できるのが大きな価値だと思っています。たとえば塗装工事で大手に頼むと数百万円かかることもありますが、同じ塗料・同じ施工であればうちなら半分以下でできます。お客様が安心できる正しい金額で工事を提供したい。それが一番のこだわりです。誠実な対応こそが次の仕事につながり、長い信頼関係を築いていけると信じています。



職人育成と失敗の価値

榎本氏: 社員の育成にも力を入れていらっしゃるそうですね。

奥山氏: 職人の世界は「見て覚えろ」が基本です。だから最初から細かく指示せず、まずは自分でやらせて失敗させる。失敗が次の成長につながると伝えています。大切なのは、失敗しても怒鳴らず「次はどうするか」を一緒に考えること。現場では私も一緒に作業し、要所要所だけ伝えて学ばせています。その方が理解も早いし、チームワークも育ちます。

榎本氏: チームワークは建設業に欠かせない要素ですよね。

奥山氏: 1人でできることには限界があります。2人3人で呼吸を合わせるからこそ安全性もスピードも上がる。私は「社長だから」と上から目線で接することはしません。同じ立場で一緒に汗をかくからこそ、信頼関係が築けると思っています。



業界の課題と変革への思い

榎本氏: 一方で、業界の課題も多いと伺いました。

奥山氏: 正直、この業界にはまだまだ不透明でグレーな部分が残っています。お客様が不当に高額を請求されたり、手抜き工事をされたりする例も珍しくありません。私自身も被害を受けたことがあります。だからこそ「正直に、誠実に」やることを徹底して、悪い慣習を変えていきたいんです。お客様が安心して任せられる建設業にしていくことが、自分の使命だと思っています。



技術と誠実で未来を拓く

榎本氏: 今後のビジョンをお聞かせください。

奥山氏: 会社をむやみに大きくすることよりも、中身を充実させたい。社員一人ひとりの技術や意識を高め、地域のお客様に信頼される会社でありたいですね。そのうえで、いずれは日本の建設技術を海外にも発信できる存在になれればと考えています。結局は人に喜んでもらうためにやっているので、工事が終わった後に「ありがとう」と言っていただける瞬間が何よりのやりがいです。



何度も頼られる建設業へ

榎本氏: この仕事に懸ける思いを改めてお願いします。

奥山氏: 建設業は「一度きりの仕事」で終わらせるのではなく、長くお客様とつながっていくべきだと思っています。そのために誠実であること、丁寧であることを忘れずに取り組んでいきたい。祖父の背中を追いながら、これからも地域の皆さんに信頼される会社をつくっていきたいと思っています。



Pick up:
一貫施工で挑む、業界の常識への挑戦

奥山氏が率いる鳶正総合建設は、足場工事を中心に倉庫造作や型枠、解体、リフォームまで幅広く手掛け、一式を自社で完結できる体制を築いている。
中抜きを排した一貫施工により、適正価格と高品質を実現し、お客様に「安心して任せられる建設」を提供してきた。奥山氏は「安全で美しく仕上げることこそ価値」と語り、誠実な施工に徹する一方、建設業界に残る不透明な慣習や不当な価格設定を正したいと強調する。
祖父から受け継いだ「何でもできる職人魂」と、負けず嫌いの真っ直ぐな性格がその信念を支え、業界全体をより健全で信頼される姿へ導こうとしている。


プロフィール


氏名:奥山 貴正(おくやまたかまさ)
役職:代表

略歴

祖父から受け継いだ職人魂を胸に、足場工事を中心に解体・型枠・リフォームまで一式自社施工を展開。誠実な施工と適正価格にこだわり、建設業界の不透明な慣習を変革しようと挑み続けている。


会社概要

社名:鳶正総合建設(とびまさそうごうけんせつ)
所在地: 埼玉県さいたま市岩槻区本町5-11-30 クレストコートB102号室
業種分類:不動産・建設・設備
WEBサイト:https://www.tobimasasougoukensetu.com/

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榎本ゆいな

榎本ゆいな

SNS総フォロワー11万人超!経営者の本音を引き出す、才色兼備の名インタビュアー

榎本 ゆいなさん(えのもと ゆいな)は、2002年6月16日生まれ、福岡県出身のモデル・タレントです。現在、大学に在学しながら、ジャストプロに所属。2022年4月からはTBSテレビ『王様のブランチ』でリポーターとして活躍されています。明るく親しみやすいキャラクターで視聴者の支持を集めています。また、2024年9月4日放送のTBS『水曜日のダウンタウン』では芸人・ひょうろくさんとの共演がSNSで大きな話題となり、SNS上でも大きな注目を浴びました。プライベートでは読書やゲーム、カフェ巡りなど多彩な趣味を持ち、X(旧Twitter)では3.5万人、Instagramでは7.4万人のフォロワーから日々温かいメッセージや反応が寄せられています。(2025年9月現在)今回、榎本さんにインタビュアーをお願いしたいと考えたのは、リポーターとして培われた、相手の言葉を引き出す力、そして、自然な言葉で伝える力に魅力を感じたからです。普段はなかなか社員に直接伝えきれない考えを、榎本さんが引き出し、読者(社員の皆様、そして未来の仲間となるかもしれない方々)に届けてくださることを期待しています。また、榎本さんの持つ親しみやすさは、インタビュー記事をより身近なものにし、経営者のビジョンや想いをより深く、より多くの人々に伝える力となるでしょう。テレビとSNSで培われた榎本さんの発信力は、インタビュー記事を通じて社内の一体感を高めるとともに、企業の魅力を社外に発信し、未来の仲間との出会いを生み出すきっかけにもなると信じています。

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