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“本質を整える”という選択―神楽坂矢来整骨院の信頼哲学― 神楽坂矢来整骨院 院長 増田 豊

「ここに来ると、なぜか体が楽になる」──神楽坂に、そうした評判を集める整骨院がある。

手技による『もみほぐし』は行わず、施術スペースは個室対応。特別な広告を打つこともない。

それでも人が集まる理由は、院長・増田豊氏の一風変わった経歴と、身体の不調を『原因から逆算して整える』という独自のアプローチにある。

経験、理論、空間設計に至るまで、すべてに一本筋の通った哲学がある──その信頼の理由を紐解く。


利便性を求めた移転、神楽坂での開業

榎本氏: 御院について教えてください。

増田氏: 当院は神楽坂・矢来町で2020年10月に開業した整骨院です。ちょうどコロナ禍真っ只中のタイミングでしたが、文京区での開業経験を経て、立地や患者様の利便性を考慮し、この地に移転しました。


実体験から広がる使命感

榎本氏: 整骨院を始めたきっかけは?

増田氏: 30歳のときに椎間板ヘルニアを患い、手術を勧められたんですが、どうしても抵抗がありまして。妻が受けていた施術に出会い、それを試したところ、半年で劇的に改善しました。この施術法に感動し、自分も学び広めようと思ったのがきっかけです。

榎本氏: その経験が今の原動力になっているんですね。

増田氏: 良い施術方法があっても、受けられる場所が少なければ意味がない。だから、自分が届ける側になろうと思ったんです。

榎本氏: それで施術者を目指されたのですね。

増田氏: はい。当時は会社員で医療資格もなく、まずは柔道整復師の資格を取得するところからスタートし、約10年かけて開業に至りました。



施術の先にある喜び

榎本氏: 日々の施術で、印象的なエピソードはありますか?

増田氏: 2~3年通われていた方から「夜中にしびれで目覚めることがなくなった」と感謝されたことです。睡眠が取れないのは本当に辛いですから、喜んでいただけて嬉しかったです。

榎本氏: 「ありがとう」の言葉は一番のやりがいですね。

増田氏: はい。1回の施術で楽になったという声や、毎回改善を実感してくださる瞬間が、一番のやりがいです。


症状の根本を見極める

榎本氏: 御院の特徴や他院との違いを教えてください。

増田氏: 一番の違いは、マッサージをしないこと。医療機器を使い、身体の歪みの原因にアプローチします。「バイタルリアクトセラピー」×「TNブレイン」という医学的根拠に基づいた施術を提供しています。症状の根本原因が脳の誤作動や姿勢のバランスにあることが多いため、そこに働きかけて本来の機能を取り戻していくという考え方です。

榎本氏: 脳や神経まで視野に入れているのですね。

増田氏: はい。脳のエラーや神経伝達の乱れによって、筋肉や骨格の歪みが起こることもあります。それを正すことで、もみほぐしでは解決しない不調にも対応できます。

榎本氏: 見極めはどのようにされるのですか?

増田氏: ヒアリングと詳細な検査で、不調の根本原因を徹底追求します。症状や生活習慣を丁寧に伺い、最新ツールでの姿勢・神経分析、さらに徒手検査で体の歪みや神経の働きを科学的、医学的に可視化。これらの多角的な視点から、患者様一人ひとりの原因を探っていきます。

榎本氏: なるほど、まるで探偵みたいに原因を探って突き止めていくんですね。

増田氏: 根本原因にアプローチして、患者様の症状が改善して感謝されたときは、本当に『やっててよかったな』と思います。


空間づくりと患者目線

榎本氏: 患者様から特に好評な点は?

増田氏: 施術の設備はもちろん、内装や空間づくりにもこだわっています。整骨院らしくない落ち着いた雰囲気、個室設計、待合室の椅子など、自分が患者として通いたいと思う院にしています。

榎本氏: 個室や椅子にもそこまでこだわりがあるんですね。

増田氏: 私自身、腰のヘルニアに悩んだ経験があるからこそ、この椅子の座り心地には感動しました。自然と姿勢が整って、長く座っても本当に疲れにくいんです。ぜひ体感してみてください。

榎本氏: それが患者目線の優しさにつながっているんですね。

増田氏: 温かみを感じていただけるよう、照明や天然木の床はもちろんのこと、実は天井や壁の内装は塗り方を教わって私自身で塗ったんですよ。


今後の展望とビジョン

榎本氏: 今後の展望をお聞かせください。

増田氏: 今後は、この施術法を広めていくことが目標です。北海道から通ってくださる患者様もいらっしゃるので、将来的には各地に分院を持てるようにしていきたいです。

榎本氏: そのために課題となっている点は?

増田氏: 人材確保ですね。施術の特性上、資格が必要ですし、勉強熱心な方でないと難しい。ですから、志のある方を育てていく必要があります。

榎本氏: 今、IT導入にも力を入れているそうですね。

増田氏: AIによる姿勢分析や神経伝達のチェックを導入しています。これを使用すると、経験値に頼らず、科学的な検査と施術ができる体制を構築中です。

榎本氏: すごい。それが標準化につながれば、人材面の課題も解決に近づきそうですね。

増田氏: まさにそこを目指しています。ITの技術でカバーできるところを増やしながらも、志のある施術者とともに、この施術を広めていきたいと思っています。

榎本氏: 今後のミッションやビジョンをお願いします。

増田氏: 利益よりもまず、「楽になった」と笑顔で帰っていただける患者様を増やすこと。そのために、この施術を広め、より多くの方の不調を改善していきたいというのが、私のビジョンです。




プロフィール


氏名:増田 豊(ますだゆたか)
役職:院長

略歴

増田豊院長は、文京区小石川で約4年間施術経験を経て2020年に神楽坂矢来整骨院を開業。自身のヘルニア経験から保存療法を学び、痛みの根本改善を目指す施術を提供しています。


施設概要

社名:スカイ・フュージョン合同会社
施設名:神楽坂矢来整骨院
本社所在地: 東京都新宿区矢来町61-2 木下ビル3F
業種分類:医療・福祉
院長:増田 豊(ますだゆたか)
設立年月:2020年10月
WEBサイト:https://kagurayarai.jp/

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榎本ゆいな

榎本ゆいな

SNS総フォロワー11万人超!経営者の本音を引き出す、才色兼備の名インタビュアー

榎本 ゆいなさん(えのもと ゆいな)は、2002年6月16日生まれ、福岡県出身のモデル・タレントです。現在、大学に在学しながら、ジャストプロに所属。2022年4月からはTBSテレビ『王様のブランチ』でリポーターとして活躍されています。明るく親しみやすいキャラクターで視聴者の支持を集めています。また、2024年9月4日放送のTBS『水曜日のダウンタウン』では芸人・ひょうろくさんとの共演がSNSで大きな話題となり、SNS上でも大きな注目を浴びました。プライベートでは読書やゲーム、カフェ巡りなど多彩な趣味を持ち、X(旧Twitter)では3.5万人、Instagramでは7.4万人のフォロワーから日々温かいメッセージや反応が寄せられています。(2025年3月現在)今回、榎本さんにインタビュアーをお願いしたいと考えたのは、リポーターとして培われた、相手の言葉を引き出す力、そして、自然な言葉で伝える力に魅力を感じたからです。普段はなかなか社員に直接伝えきれない考えを、榎本さんが引き出し、読者(社員の皆様、そして未来の仲間となるかもしれない方々)に届けてくださることを期待しています。また、榎本さんの持つ親しみやすさは、インタビュー記事をより身近なものにし、経営者のビジョンや想いをより深く、より多くの人々に伝える力となるでしょう。テレビとSNSで培われた榎本さんの発信力は、インタビュー記事を通じて社内の一体感を高めるとともに、企業の魅力を社外に発信し、未来の仲間との出会いを生み出すきっかけにもなると信じています。

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